
先進運転支援システム(ADAS)および自動運転(AD)進化において、クルマのソフトウェア化がますます重要になっています。クルマのDXを担う統合ECUにおけるSoC (System-on-a-Chip) の基板間接続においては、多極の高速信号と電源供給を1つのコネクタで接続するニーズが高まっております。本コネクタは全長約100mmの寸法となり、コプラナリティ均一化やハウジングの反りを抑えるために高精度な金型加工技術が必要となります。
2023年xx月xx日、イリソ電子工業(本社:神奈川県横浜市、代表取締役:鈴木 仁)は、フローティング基板対基板コネクタ(BtoB®)におけるリーディングカンパニーとして豊富な技術蓄積により、16Gbps高速信号300pinと電源8pinを一括して嵌合可能なコネクタ「10153シリーズ」の開発を完了しました。
また、本製品は、欧州自動車規格である「LV214」対応を考慮した設計となっております。
主な特徴
特徴1:Floating
フローティング基板対基板コネクタ(BtoB®)は、X方向 Y方向へ可動し、基板間の位置ズレを吸収する為、複数接続時のアライメント調整を容易にし、はんだ付け部に集中する応力を緩和します。また、適切な誘い込みと併せて嵌合作業性の改善にも大きく貢献します。10153シリーズは、ピッチ幅を超えた可動量を実現。X方向 Y方向に±0.8mm可動します。
特徴2:High Speed
昨今の機器の高機能化と情報量の増加は、接続部品における高速伝送対応要求に拍車をかけています。また、信号の高周波成分の増加は、これまで問題にならなかったような微細な箇所にも気を配らなければいけない状況をもたらしています。イリソ電子工業の高速伝送対応製品は、数多くの実地評価とシミュレーションを有機的に組み合わせる事で最適に設計されています。また、フローティング技術と高速伝送の融合で高信頼性や作業性を併せ持っている事も大きな特徴の一つです。
特徴3:Power
フローティング機能をもつ電源用端子を製品の両端部に配置しており、実装面積の省スペース化に貢献します。電源用コネクタは断面積を大きくする必要があり、フローティング機能とは相反する構造が求められますが、独自のフローティング技術により5A電源端子の可動を実現しました。
製品仕様
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ピッチ
0.5 mm
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フローティング
X:±0.8mm Y:±0.8mm
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使用温度範囲
-40~+125℃
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嵌合形状
RightAngle
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定格電流
Signal:0.5A/pin, Power:5.0A/pin
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定格電圧
Signal:50V, Power:50V
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極数
300 pin (Signal) + 8pin(Power)
本コネクタは、ADAS、車載インフォテイメント等の車載機器、事務機、POSシステム等の業務用機器、PLC、ロボット等の産業用機器の他、放送機器、通信機器、等幅広い分野で高速伝送の信号を必要とする用途に適しています。
詳しい情報は、イリソ電子工業ウェブサイトをご覧下さい。
https://www.irisoele.com/jp/
イリソ電子工業について
イリソ電子工業は、インフォテインメント、ADAS並びにパワートレインなど車載市場のコネクタ開発におけるリーディングカンパニーです。近年は、製品開発の裾野を広げ、車載市場で培ったノウハウを、コンシューマー関連機器、インダストリアル関連機器など、全ての電子機器に幅広く展開し、総合コネクタメーカーとして、使いやすく作業しやすい製品開発にも注力しています。
本プレスリリースについてのお問い合せ先
イリソ電子工業株式会社 デジタルマーケティング課
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